明日は忙しい予定なので早めに次のSKを紹介。
色々と書きたいことが多くなってしまい、ちと長め。


SK Gaming(SK)
多くのプロゲーマー部門を持つSK GamingのWarCraftチーム。
以前は強いプレイヤーを引き抜いてはWC3Lに参加し、
レギュラーシーズンで上位に位置するものの、
レイオフではGrubby率いる安月給チームの4Kに毎回ぶちのめされる(笑)
という末路を何度も経験していたチーム。
ただシーズン9位からははそれだけでは駄目だと学習したのか、
Sweet・Zacardが離れていくなど戦力低下をしながらも特に大きな引き抜きもなく、
シーズン10ではSK.gerと合併。更に逆にXlordという
15歳の新星UDが育ってくる等、育成も力を入れていたようだ。
そして活躍度が下がっていた上、チームモチベーションを下げる原因となっていた
Deadmanをさっくり切る等、改革にも力を入れていたようである。
Hotを中心に生え抜きでも十分強くなったなと、期待していた今シーズンだったが、
今まで溜め込んできた余剰金を使いたかったのか遂に大きな引き抜きを決行。
昨シーズン圧倒的強さで優勝をしたWEから中心選手であるReMinDとLynを。
そしてやや遅れてSoJuまでゲット。恐るべき金満最強チーム化したSK Gameing。
今回のプレイオフでは最も恐るべき宿敵の4Kもいない。悲願の優勝なるか。
プレイヤーは以下の通り。

  • HoT(NE)
  • Insomnia(Hum)
  • Lyn(Orc)
  • miou(Hum)
  • ReMinD(NE)
  • SoJu(NE)
  • XlorD(UD)



1. HoT(NE)
Creoが引退した今、現在の欧州最強NEといってもいいだろう。安定感でもピカイチ。
ReMinDやSoJuが入ってこなければ間違いなくSKの中心選手だったはずなのだが…。
NEばかりで被るとはいえ、強さ的にはオフラインでも出番は回ってきそうではある。
実は3年前のシーズン7の頃はZeus以下と言われてただけに地味に成長度は高い。


2. Insomnia(Hum)
RoCの初期の頃、ワールドクラスの個人戦において
Euroに初の戴冠をもたらして有名になったプレイヤー。
その後はパッチの度に弱体化するHumに
半ば自虐的にプレイしていた時期もあったものの、
一昨年のWCGで彗星のごとく現れたSkyが台頭してきて以後は、
その戦略を研究し、ジワジワと復活を遂げてきた古豪。
Euro最強Humの座はToDに譲るものの2番手の地位は硬い強さ。
今シーズンの成績も9-9の5割とソコソコだが、
vs UDに対しては上位陣相手でも意外な穴を空けることもあり、
チームのNo.1 Humとして出番がある可能性は十分ある。


3. Lyn(Orc)
Zacardが徴兵に行って消えてしまってから、長い間韓国最強Orcとして君臨。
が、同じく長らく世界最強Orcの座にいたGrubbyには適わないといわれ続けていた。
しかし先のMGCでMoonを相手に2-0・2-0で大逆転優勝し、初の戴冠。
逆にそのMGCではTeam War、Consolution Matchとも敗退だったGrubby。
明暗がハッキリと分かれてしまった形で、
もはや最強OrcはGrubbyではなくLynであるということを印象付けた。
今シーズンのWC3Lにおいても大活躍であり、
レイオフでも最強Orcとして挑戦を受ける立場となりそうである。
MGCと同じパフォーマンス発揮してくると仮定するなら、
Orcマップの多いWC3Lで負けるとは考えにくい程の強さ。実に楽しみである。


4. miou(Hum)
ドイツのトップHum。・・・なのだがInsoにはやや劣る感じ。
残念ながらLyn・ReMinD・SoJuが入った今、Insoが上にいる以上出番はないだろう。
力量的にはInsoとも大きな差があるわけではないのだが不遇である。
ちなみに低APM(150以下)でありながらかなりの強さを誇るプロでもある。


5. ReMinD(NE)
韓国最強NEの一角を誇るプレイヤー。
昨年〜今年前半位までは恐ろしいほどのキレを発揮し、
昨シーズンWE優勝の原動力ともなった。
だが最近はやや調子を落としているようで、
明らかな格下に負けたりもしたのが不安要素。
最も先のMGCでは強敵相手にいい勝負をしていたので杞憂に終わる可能性もある。
どのRace相手でも一流の力を持つが、特にNE対決で力を発揮。
世界最強NE。第5の種族だともいわれるMoon相手でも殆ど勝っていたりする。*1
逆にやや苦手なのがvs UDなのだが、マップによってはOrc使う。
そしてそのOrcでも超一流の腕前。下手をすれば前述のLynをも上回りそう。
LT・GW・SVではOrcを使ってUDを叩きのめすシーンも多い。弱点はないといっていい。
更に2on2でも長年組んでいるSoJuとのコンビは世界最強との呼び声高い。
ReMinDの調子次第で2勝分が左右されるわけで、要注目となるだろう。


6. SoJu(NE)
以前はReMinDのパートナーとして、そしてvs UDのスペシャリストとして有名だったが、
WCGで韓国代表に2年連続で選ばれていたり、
今年はESWCで優勝するなどSoloの実績も十分。
韓国最強NEの一角として選んでも良い程の強さとなってきた。
そしてMGCでFoVを破っていたように*2
更にリーグ戦でもLuciferを相手に2-0と一蹴していたりと、
SoJuがUDと当たったなら勝ちは確定といっても良いほどのUDキラーっぷりも健在。
不調気味のReMinDに代わり、
SoJuを加えた他のメンバーがSoloで出るという事も十分に考えられそうだ。


7. XlorD(UD)
シーズン10でSKの新人として現れた15歳の若きドイツのUD。
Grubbyが君臨していたEuroではあまり強いUDが現れにくかった感があるが、
その中で出てきた期待の新星として、シーズン10で13-15とそれなりの成績を残した。
昨シーズンではSKの中心選手にまで成長。
最もエース格と当たるのが増えた事が原因か、
Soloではまたも11-13と勝ち越すまではいかなかったが、
Hotとの2on2では13-10と力を発揮した。
今シーズンもLyn・ReMinD・SoJuが入るまでは常に出番はあったが、
Soloではやはり勝ち越すことまではできなかった。
2on2はReMinD・SoJuでほぼ確定であるため、
レイオフではSolo要員として出ることになるだろう。
シーズン中はMoonから一本取っているのもあり、vs NEには強いようだ。


リーグ戦では序盤の生え抜き組みですら緒戦のNOA(Go)に負けた後は3連勝。
その後、LynとReMinDの加入で更に勢いがつくかと思われたところ、
WEとBet相手に連敗を喫してしまった。
この時に2連敗だったReMinDとLynのコンビを慌てて2on2から外し、
代わりにReMinDの正パートナーのSoJuと交渉をしだしたという感じである。*3
SoJu加入後は流石に全勝と金満パワーを見せてくれたわけだが、
これ程のメンバーを揃えておきながら、実は5-0は一試合もなく、
不調気味のReMinDや、更にXlorDやHotの戦跡がいまいち落ちている感じであり、
最終的に3位で終わっている等、
チームモチベーションの状態としてはやや疑問符がつく。
最もプレイオフともなればそんなことは言っていられないはず。
やや不調とはいえ強豪のReMinD。
そして前回のWE優勝時から更に成長したLynとSoJuをも擁する今大会のSKは、
プレイヤーの力量トータルでなら、優勝最右翼といってもいい程チームである。
ただやはり金満チームには疑問符が付きまとう。果たしてどうなるのか。


注目プレイヤーはLyn。
世界最強Orcとしてどんな動きを見せてくれるか期待したい。

*1:ただCreoはこのReMinDとMoonを両方破って優勝したりしていたわけだが。

*2:リプレイはこれ。恐ろしくgg:http://w3g.replays.net/doc/cn/2007-11-3/11941038696063064190.html

*3:この間はHotとXlorDが2on2を勤めていた。2on2に限らずだが、ATGでは個々の実力だけではなく、お互いの動きを読み取る相性が重要であることを如実に表す好例だろう。